将棋 棋王戦

森内俊之九段 屋敷伸之九段に勝ち棋王戦準決勝進出!!衰えてない!!

2016/12/02


10月12日東京将棋会館で第42期棋王戦挑戦者決定戦準々決勝が行われ後手の森内俊之九段が先手の屋敷伸之九段を94手で下し、見事準決勝・ベスト4進出を決めました!!

今年度の成績不振から衰えを指摘されていましたが、見事な勝利を収めたこの1局を振り返り、森内九段が衰えたとは言えないのではないかということを検証してみたいと思います。

A級棋士を2連続薙ぎ払ってのベスト4入り

第42期棋王戦挑戦者決定戦準々決勝で屋敷伸之九段に見事勝利した森内俊之九段ですが、ベスト16では佐藤康光九段に勝利して勝ち上がってきていますので、これでA級棋士を2人連続で薙ぎ払ってベスト4に進出したことになります。

昨年は2回戦(実際戦ったのは1回目なので初戦でもありましたが)で佐藤天彦八段に敗れて早々と姿を消してしまったので、今年は去年よりも躍進していることになります。

これで、これからは1回負けてしまっても即敗退ということはなくなりました。

ちょっとそのシステムを説明しておきましょう。

 

棋王戦はベスト4以上は1回負けても即敗退にならない

棋王戦のシステムは他棋戦と少し異なっており、ベスト4に進出して負けてもまだ挑戦者になる権利は残っています。

ベスト4以上に入れれば

2敗失格システム

と言って、2回負けたらその時点で敗退というシステムになっています。

詳しく説明すると、ベスト4で負けても、敗者復活システムがあり、その敗者復活システムを勝ち上がるとトーナメントの勝者と戦う権利が与えられるのです。

ベスト4に進出した人をAvsBCvsDと分けるとします。AとCが勝ち上がってさらにAがCに勝ってトーナメントの頂点に立ったとします。

そのAは「ベスト4で敗れ去ったBとDの勝者vsC」の勝者と挑戦者決定2番勝負を行う運びとなっています。

つまり、ベスト4で負けても、敗者復活戦で2連勝すれば挑戦者決定戦に勝ち上がれるという不思議なシステムなのです。

※詳しくは将棋連盟棋王戦のトーナメント表を参照するとわかりやすいかもしれません。

→ http://www.shogi.or.jp/match/kiou/42/honsen.html

なので、森内九段はベスト4まで勝ち上がれたのでここからは負けても即敗退ということにはならなくなりました!!

もし負けて敗者復活戦を勝ち上がっていくルートになると、挑戦者決定戦で2連勝しないと挑戦者にはなれないので、できれば負け無しでトーナメントの頂点に立ってほしいなと思います。

 

対局→終盤鮮やかな寄せを見せた森内九段

 

今回の対局は角換わりの将棋となりました。

後手の森内俊之九段が4八玉の形で序盤は進んでいきました。

両者うまく差し回していたように感じられますが、中盤で後手の森内九段がペースを握ります。

80数手目くらいまでは森内九段のやや有利といった場面でしたが、その後一気にさを広げていきます。

そして84手目の8六桂(図1)これがいい手でした!!

図1:8六桂まで

ここで踏み込んだ森内九段がそのまま屋敷九段を追い込み、94手目の8七銀で先手投了(投了図)見事森内九段の勝利となりました。

投了図

以下同玉は8六歩からの詰み、9七玉も8八銀からの詰みとなっています。

 

衰えと言われていたのは一時的な不調か??

 

今回の将棋を見ていると、不調だの衰えただのと言われているのがウソのような快進譜だったように感じます。

順位戦4回戦対行方尚史八段の時には有利状態ながらもさいご読みきれずに逆転負けをしてしまったこともあったので、今回もそのパターンかと危惧されましたが、さすがに二の舞いは踏みませんでした。

ですが、読みの速度が落ちているのは明らかで、全く衰えていないと言われたら嘘になるかと思います。

ですが、今回まだまだA級棋士相手に勝ち切る力はあるということが証明されたので、この調子のまま頑張っていってほしいものですね。

まだいい感じで勝利したのがこの1局だけですので、今後の対局内容や成績をみないとすっかり衰えたかor完全復調か どうかはわからないと思います。

ですので、衰えたか衰えてないかは今後の戦いっぷりをみないと判別ができないということになりますね。

できれば一時的な不調程度で今回を期に完全復活してもらいたいものです!!



 

-将棋, 棋王戦
-