名人戦 将棋

森内俊之九段A級順位戦4連敗…B級1組降級が決定的!?

2016/12/02


10月6日に行われた第75期A級順位戦4回戦で森内俊之九段が行方尚史八段に80手で敗北し、今季の順位戦で4連敗となりました。

この結果を受け将棋ファンの間では

  • ウティも衰えたか
  • B級1組降格は決定的か

などと囁かれていますが、果たしてこのままB級1組に降格してしまうのでしょうか??

今回は森内俊之九段対行方尚史八段の一線を振り返り、その後過去のデータを用いてA級残留&B級1組降格の可能性について考察します

 

終盤で逆転をくらい急転直下の敗北

 

 

先日10月6日に行われた第75期A級順位戦4回戦の森内俊之九段対行方尚史八段の対局は実にすさまじい展開からの結末を迎えました。

先手の森内九段は7六歩→6八銀→7七銀と矢倉を目指す形で対局はスタート

その後先手の藤井矢倉に対し後手の阿久津流急戦で対抗する形となります(図1)

図1:24手目7三角まで

この後6筋、7筋での攻防が続き、中盤戦は先手の森内九段がやや有利に進めていきます。

そして先手の有利がはっきりした67手目森内九段は7三歩成とします(図2)

図2:67手目7三歩成まで

 

7三歩成と成り捨てて以下同桂→同桂成と進み、自然に駒の精算をしただけに思えましたが、ここは7三歩成ではなく2六飛としたほうがよかったでしょう。

以下5七銀成→同銀→同歩成→同金→4四銀と進めば6三銀と打ち込んで先手有利(後手からの攻めは受けきれるので)

6七歩成と進んでも4六飛と進んでギリギリ受けきれているかといったところでした。

その後先手有利から互角の形成に戻ったかと思ったら後手の行方八段が74手目6七歩成の悪手の指します(図3)

図3:74手目6七歩成まで

 

ここで一気に先手優勢にひっくり返ります!!

PCソフト技巧だと先手の+1000点です。

ここは5三桂と打っていれば先手の勝ちが見えそうな場面でした。

同金なら同銀成で詰めろ

4二玉なら7四歩と飛車を取ってこちらも詰めろ

先手玉に詰みはないのでここからまた一勝負二勝負あるだろうと目されていました。


しかし!!

森内九段はここで7四歩と飛車を取って攻め合いにでるのですがこれが大悪手!!

以下5七歩成→8一飛→6一歩→5七銀→同角成(投了図)となったところで受けがなくなり森内九段が投了しました。

投了図:5七角成まで

 

敗因は終盤力にあり!!

 

今回は序盤・中盤では優位に進めていた森内九段でしたが、終盤の難解な場面で大悪手を指し、急転直下の投了となってしまいました。

今回に限ったことではありませんが、最近の森内九段はやはり終盤で読み切れていないのかな?と思う場面が多々見られます。

今回は終盤1分将棋になってしまったこともありますが、最盛期よりは明らかに読みの深度が浅いように思えます。

序盤・中盤で作戦負けにはなってないということは、終盤力さえ取り戻せれば勝てる将棋はまだまだ多いということです。

 

B級1組への降級の確率は??

 

ここで森内九段のB級1組への降級の可能性について考えてみましょう。

 

降級ボーダーは3勝6敗??

 

現在森内九段は今季のA級順位戦で4連敗。毎年の降級のボーダーラインは低い年で2勝7敗、高くても4勝5敗といったところです。

つまり、森内九段はこのボーダー以上勝たなくてはならない事になるのですが、どうやら今年の降級ラインは3勝6敗なのではないかと予想しています。

現在のA級順位戦の結果は

7:広瀬章人3勝0敗

9:稲葉陽3勝0敗

1:羽生善治2勝1敗

8:深浦康市2勝1敗

2:行方尚史2勝2敗

3:渡辺明2勝2敗

5:屋敷伸之2勝2敗

4:佐藤康光1勝3敗

10:三浦弘行1勝3敗

6:森内俊之0勝4敗

(名前の左の数字は順位戦の序列順位)

こう見てみると、まだ半分も終わっていませんが、みな成績が拮抗していることがわかります。

10人中7人が五分以上の成績ですので、この調子で進めば、5勝4敗前後の成績で終える人が多くなる可能性があります。

また、勝ち星が同数なら序列順位の低い方が降級するというシステムですが、森内九段は6位と真ん中より下ですし、7~9位の面々は現在上位にいますので、勝ち星同数なら森内九段が降級する可能性が高くなります。

なので森内九段が降級しないためには1つでも多くの勝ち星をあげなくてはなりません。

 

開幕から4連敗して残留できた例もある

 

過去15年のデータによると、開幕から4連敗して降級を免れたパターンは2人しかいません。

1人目は第66期順位戦A級の佐藤康光当時2冠です。この時は開幕から6連敗しましたが、残り3連勝して最終順位8位でギリギリでA級残留を決めています。

この時の降級ボーダーは2勝7敗でした。

2人目は第68期順位戦A級の藤井猛九段です。

開幕から4連敗しましたが、最終的に3勝6敗と順位8位でギリギリ残留しました。

この時井上慶太八段も3勝6敗でしたが、序列順位が藤井先生の方が上でしたので辛くも降級を免れたというパターンでした。

 

降級可能性は依然として高い

 

以上のデータを加味しても、以前森内九段の降級の可能性が高いことは変わりありません。

4連敗して残留したのが2人もいるというより、4連敗した他の人はみな降級してると言いかえることができるからです。

ですので残り5局中全勝すればまず残留。4勝できれば多分大丈夫。3勝ならば序列順位の関係で降級の可能性もありえる。2勝ならば降級はほぼ確定。といったところでしょう。

 

引き続き応援しよう!!

 

出典:https://www.amazon.co.jp/

4連敗しても残り全部勝てばいいいのです!!

全部とは言わずとも残留ラインギリギリで勝ち残ってくると信じて最後まで応援し続けましょう!!



 

 

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