問題考察 将棋

三浦弘行九段の不正疑惑問題での渡辺明竜王の発言の疑問点2つ

2016/12/02


ようやく下火にはなってきたものの、未だに全容が明らかになっていないので議論が続いている三浦弘行九段のソフト不正疑惑問題。この問題の中心にいるのではないかと言われている渡辺明竜王なのですが、本人から直接発せられたコメントが少なく、週刊誌の情報頼みになっている期間が長かったのですが、ここにきて本人から詳細なコメントが入ってきました。

今回は一連の渡辺竜王に関する報道や本人の文章からその真相と真意を考察します。

 

渡辺竜王の真意は…

 

今回までに得られた情報によると、以前述べられていた渡辺竜王のスタンスとはずれた内容の発言が飛び出しました。

以前の経緯を辿りますと

10月12日…ブログにて「詳しくはここでは述べない」とのスタンス

10月18日…同じくブログにて「ブログはしばらく対局のことだけ」とこの問題に関する自身の意見の表明を避ける。

10月中旬から下旬…各報道にて三浦九段の処分を求めたのは渡辺竜王でソフトの指し手との一致率が90%を超えていた&不自然な離席が多いという理由で連盟側に相談→疑念がある棋士とは対局できない=タイトル剥奪されても構わないという強気のスタンス。三浦九段の処分を望んでいた

 

大雑把にまとめると以上のようなことになると思います。

中旬から下旬における週刊誌や報道各社の情報ですと

  • ソフトとの一致率
  • 不自然な離席の多さ
  • 疑念のある棋士と指したくない。タイトル剥奪でもよい

この3点が渡辺竜王の一連の意図であるということになりました。

特に「ソフトの指し手との一致率」という点と「疑惑の棋士とは指さない」という点は重要なポイントですので頭の片隅にいれておいて下さい。

そこで今までの情報と比較して矛盾しているように見えたり疑問に思えるような観点を2点見つけました。そこを紐解いていきましょう。

 

疑問点が2つ

 

11月1、2日に渡辺竜王が今回の件について詳細に自身に関することを述べました。詳しくは下記ブログを御覧ください。

→ http://blog.goo.ne.jp/kishi-akira

 

その内容を大まかにまとめると

  • 報道の内容には意図していないように捉えられてしまうものがある
  • 情報を週刊誌任せにしていた自分にも非がある
  • 三浦九段の疑惑の発議は自分で、「離席の多さ」「棋譜の観点」から疑問に思ったから
  • ソフト指しがあったと断定はしていない
  • 三浦九段から話を聞くことが目的で処分等は一切求めていない
  • 文春の話は概ねあっている
  • 島常務理事と千田五段には感謝している

というものです

この内容で疑問に思える点が2つあります。

 

1つ目は、文春や報道各社での「タイトルを剥奪されても、三浦九段とは指さない」三浦九段の処分を求めた」という内容です。

現在のタイトル保持者が「指しません」と言ったらどうなるでしょうか。当時すでに直前まで迫っていた竜王戦を開催中止にするか、三浦九段を処分して対局者を変更して竜王戦を開催するかの2択になります。

連盟側としても開催中止となってはスポンサー関連に多大なる被害を出してしまい竜王戦の存続が危ぶまれる事態となりますので対局者を変更して竜王戦を開催する方向に走ります(現にそうなりましたが)

ですので週刊誌などの情報が出た時には

連盟側に渡辺竜王が三浦九段の処分の圧力をかけた

ということで大いにネット上は荒れました。

 

しかし、今回本人からの情報では

情報は報道任せにしていた&文春の内容はおおむね合っている

文春の内容は本人の意図が反映された内容である

ということと

三浦九段の処分は求めていない

という内容が語られています。

これは文春の内容(処分を求めるような圧力をかけた)と矛盾していることになります。

 

疑問点の2つ目の点はソフトとの一致率の観点からです。

報道では「一致率が90%を超えている」「間違いなくクロ」と竜王が断定したとありますが、本人のブログからは

棋譜は怪しいとは思ったが断定したわけではない

という内容が確認できます。

それではなぜ7人で行われたという極秘会合にソフトに詳しい千田五段が臨席していたのでしょうか。

 

これについては窪田義行七段のツイートを参考にします。

 

窪田七段も「一致率は参考にしない」という竜王のスタンスでは千田五段が会議に臨席した正当性が問われると発言しています。

致率が非常に高いからそれを不正の証拠として確固たるものにするために千田五段に尽力を仰いだとしか考えられない と言われてもおかしくないです。

 

この2つ目の疑問点では

棋譜の一致率をそこまでプッシュしていないと説明するが、実際は一致率を論拠として使おうとしていた

という問題が浮かび上がってきました。

 

以上の2つの観点から見ても

処分は渡辺竜王の要請(文春)

処分は理事会で自分は関与していない(渡辺竜王)

という背反する内容が交錯するだけの展開になってしまいました。

 

結局のところ進展はなし

 

今回渡辺竜王がブログで自身の見解を詳細に説明しましたが、説明に矛盾しているのではないかと思われる疑問点が2点発見されました。

ですが、これで真相が明らかになったわけではありません。

むしろより混乱したような気がします。

今後の動向に注視していくしかないようです。

 



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