問題考察 将棋

三浦弘行九段不正問題での第三者委員会の設置がなす意味とは

2016/12/02


昨今世間を騒がせている三浦弘行九段の将棋ソフト使用不正疑惑で新たな展開へと突入しました。

今回は日本将棋連盟による第三者委員会の設置について見ていきたいと思います。

 

三浦九段問題で第三者委員会の設置へ

 

 

日本将棋連盟は10月27日HP上で三浦弘行九段の出場停止に関して第三者委員会を設置することを決めたと発表しました。

当該記事→ http://www.shogi.or.jp/news/2016/10/post_1456.html

 

この発表によるとこの委員会には委員長として但木敬一氏(弁護士、元検事総長)を招く旨が述べられています。

この第三者委員会の設置はどういう意味を持つのでしょうか。

そこにはいささか疑問点が多いのでそこをまとめていきたいと思います。

 

そもそもこれ以上追求しないと言っていたのでは?

三浦九段の出場停止が発表された翌日の島朗常務理事の説明では

この問題に関してこれ以上は追求しない

ということでした。

日経新聞の記事でも確認できます→ http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG13HBA_T11C16A0CR8000/

 

「これ以上追求しない」ということは「ここで手打ちにして処分を確定させます」と言っているのに等しいことですね。

ですがここにきて第三者委員会を設置したということは、三浦九段についてさらなる調査をしますと明言したことになります。

当初の発言と矛盾していますね?

また疑惑浮上した問題に関しては、普通であれば

調査→判定→処分

という順序をたどるものですが、今回は

処分→調査→判定?

という全くあべこべな順序をなしています。

将棋連盟は当初の発言と矛盾した行動を取っているだけではなく、三浦九段の疑惑に関して正しいプロセスで判決を行えていなかったのです。

連盟側が立てた委員長なら連盟に有利な調査結果を出してくるのは目に見える

 

今回委員長には但木敬一さんというかたが任命されました

但木敬一さんは1943年生まれの現在73歳の元検事。法務大臣官房長、法務事務次官を経て8年前までは検事総長を勤めていた方です。

イオンの取締役に就いたり原発の有識者委員会の委員を務めたりとその筋では結構有名な人です。

2014年には、慰安婦関係調査結果発表に関する河野内閣官房長官談話の政府による検証チームの座長になるなど退官後も精力的に活動しているようです。

そんなすごい経歴の人ならなんとかしてくれるだろう!!なんてことはないでしょう。

これは誰がなろうとあまり変わりはないように思えます。

結局は第三者委員会を設置しても

「連盟の判断は間違っている。三浦九段への処分は不当」

となるのではなく

「プロセスで不適切な点はあったが、連盟の判断には大方問題は見つからなかった」

という連盟の後押し役になることは目に見えています。

権威のあるところからの後押しは説得力を持つと睨んでいるのでしょうか。

逆に第三者委員会が前者の結論を出したとしたら、連盟側としては判断が不適切であったとして窮地に立たされてしまいます。

 

以上を総括すると、この委員会の設置には

「連盟の以前のスタンスとの矛盾」

「予定調和的なバックアップのための権威の利用」

が隠されているということでしょう。

 

結局真相は未だわからない

 

結局第三者委員会を設置しても「真相が明らかになる」ということはないでしょう。

三浦九段の所持しているスマホの詳細な解析が終わり、ソフトの使用履歴が見つかったとしたらそれは決定的な証拠になりえます。しかし、そのような履歴が見つからなければ三浦九段の潔白がより真実味を帯びてきます。

第三者委員会がどのような調査を行うのかは今の段階では不明ですが、「グレーな状態」である今はクロである証拠を掴まない限りグレーなままで真実は闇の中。これが法定争いになるとしたら余計泥沼化は避けられません。

今回の連盟の委員会設置の措置はいくつが疑問点があがり、第三者委員会がきちんとした調査を行って真実が明らかになることを期待しましょう。



 

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